社会人自習専科
社会人が学ぶとき
学生の時には、「自分から積極的に学ぶ」という欲求は低いことが多いでしょう。あれほど大量の時間がありながらも、将来を見据えて真剣に学習するということには意識が低い。
しかしながら、大人になってからは主体的に学びたいということが増えてきます。例えば、キャリアアップや転職・独立開業のために「資格試験」に挑戦するということがあります。また、社内で昇進するための試験対策を行うこともあるでしょう。あるいは、自分の夢を実現するために創業や起業の勉強をするというケースもあります。
学生時代の学ぶ姿勢と社会人になってからの学ぶ姿勢は、その濃度と意欲が全く異なるものです。だからこそ、社会人になってからの学びにおいては、環境を整えていくことが重要です。
高まるキャリアアップニーズ
社会人の学習は環境を整える
社会人が学ぶうえで、ネックになるのが「時間」と「場所」の2つです。
多くの社会人は仕事をしていることから、キャリアアップにしても起業準備にしても、日々の仕事の合間を縫って時間を捻出する必要があります。ほとんどの場合には早朝か夜間、そして週末(休日)を充てることになります。タイムマネジメントを上手く行えないと、学習が捗りません。ですから、自分で意識して自習時間を確保していくことが必要です。
次に場所である環境の整備も重要です。自宅というのは気の休むところではありますが、だからこそ自習空間には向いていないことがほとんどです。自室にはさまざまな誘惑があって、いくら自習に対する意識が高い社会人であっても、その誘惑に負けて捗らないケースは多く見られます。
また、小さなお子さんがいる家庭では、週末に自宅に引きこもって自習をするというのは不可能に近いでしょう。近くで子供が騒いで集中できず、子供の顔を見るとなんだか申し訳なくなってくることもあり、しなくても良い家族喧嘩に発展することも珍しくありません。環境整備は社会人が効率的な学習・自習をするうえで非常に重要です。
シェアオフィスの魅力
社会人の自習場所としては、カフェが多く挙げられます。ただし、カフェで資料をドサドサ広げて自分の世界に没頭するにしても、1日中というわけにはいきません。常に肩身の狭い思いで自習をしていても、集中力が高まることもないでしょう。
図書館などの公共施設には自習室としてスペースを開放しているところも多いです。早朝から学生に占有されてしまうことが多いので、朝早くから座席の確保が必要となることが多いです。ここでも、学生に混ざって自習するのはややストレスがかかるかもしれません。
そこで、シェアオフィスの活用はいかがでしょうか。シェアオフィスやコワーキングスペースは、スペースを借りることによって、そこを占有し、自分の自由に使うことができます。最近のシェアオフィスは、既に事業を行っている人のほか、創業に向けて準備中の人が多く活用しています。また、勉強をするためにシェアオフィスに通い詰めている人も珍しくありません。1日や1か月という自分の好きな単位で借りることができるため、資格試験であれば試験日に向けて無駄なく借りて自習することができます。
快適な場所で自習する
学生と違って社会人が自習する時は、自分の中に明確な目標が存在するはずです。その目標を追いかけるためには投資が必要で、「場所に投資をする」という環境整備に対する意識を高めるのも有用でしょう。
シェアオフィスによっては、個室や自分専用のブースで存分に自習をすることができ、早朝から夜間までそして365日毎日利用できる施設もあります。社会人の自習場所は有料であっても集中できる場所を確保することが大切です。
最近のシェアオフィスは、オフィスとカフェがドッキングした、いわばシェアオフィス+コワーキングスペースというハイブリッドスタイルも多く見られますので、いろいろと探してみると良いです。
シェアオフィス+α
シェアオフィスにはさまざまな人が集まっています。隣のお兄さんが大きな会社の社長だったり、トイレで会話した人が有名な作家だったり。自分と同じ資格の勉強をしている人や、創業を目指している業界の関係者が仕事をしていたり。
日常生活では知り合うことができないさまざまな人が交差するのがシェアオフィスの面白いところでもあります。積極的に人脈を広げるという取り組みも人生を豊かにしてくれるはずです。
シェアオフィスで知り合って結婚して・・・、コワーキングスペースで知り合って一緒に会社を立ち上げて・・・、というような話は本当にゴロゴロしているのです。そんな刺激を求めてみるのも面白いですよ。
モチベーション
社会人の勉強は自発的に始めるものですから、基本、学生のようにやらされている学習とは異なり、主体的な学習と言う観点では非常に意欲の高いものです。
一方で、社会人が勉強をする場合には難易度の高いものや終わりのないものも多く、時には意欲が低下してしまうこともあります。そんな時には周りの刺激を得ることも重要でしょう。決して他力本願というわけではなく、実際のところ勉強と言うのは一人の世界で済まさなければならず、時に周りからパワーをもらうことで糧にするという発想も大事です。
その点、社会人向けの自習室は刺激が満載です。周りのすべての人が自発的に勉強をしている人だけが揃っている空間なんて滅多にないわけですから。そんな魅力的な空間を活かしてモチベーションを維持していくことも大切でしょう。
集中と遊びを使いわける
学習と言うのは大変孤独なもので、かつ、単調な作業が続くもの。だからこそ集中して取り組む必要があるのですが、かといってずっと集中できるわけではありません。人間の集中力は限りがありますので、自分の中でバランスをとって進めていくことが本当に大切です。
集中し過ぎてパンクしてしまい、次につながらない。要するに挫折してしまうことも珍しいことではありません。たいてい学習の初めのころはやる気に満ちているのですが、それが故に空回りしてしまい、継続できないという状況が見られます。最初はスローペースで始めて行くのも良いでしょう。もっとも、短期集中で合格を狙うような資格試験は別ですが。
急がば回れという言葉がありますが、人間の集中力は質も時間もそれほど耐えうるほどのものは持ち合わせていません。ですから、まずはじっくりゆっくり取り組む。そこで考えたいのは休息です。遊びというと少し変な感じがありますが、脳みそを遊ばせるということは意外と重要なことですし、それによってむしろ集中できるということがあります。
自分の中で「集中」と「休息」を繰り返し、バランスを取ることで感覚的に安定して学習を進めることができるようになります。遊びという言葉に違和感があれば、「充足」などと捉えると良いのではないでしょうか。無理に長時間集中しようとすると逆に足かせになって集中力を欠くことがあります。この辺は注意が必要なところです。
学習の武器
集中できるグッズを集めよう
学習グッズ
集中力を高めるために、次のようなグッズを集めて活用してみるのはいかがでしょうか。シェアオフィスやコワーキングスペースでもっと集中したいという方には是非ともためしてほしいと思います。
【耳栓】
かなり自分の世界に入ることができます。周りのノイズから解放されると、時計を見たら数時間過ぎていた・・・なんてこともあります。耳栓を外した時のぐっさりとする異常なまでの疲れ方に感動することがあるかもしれません。スポンジタイプで自分の耳穴の形状にフィットするものがおすすめ。
【デスクライト】
十分に明るい場所でも敢えてスタンドライトを点けることで、深い集中状態に入ることができます。コワーキングスペースやシェアオフィスでは貸し出しがあると思いますのでそれを活用すると良いですし、小型のものでも十分なので安いものを購入するのもおすすめ。集中状態に導くためにおすすめ。
【ひざ掛け】
女性が良く使うものですが、男女問わず足に巻き付けて活用すると集中状態を維持できます。椅子に座っている時に足を動かすことで集中力が切れてしまうことがありますが、ひざ掛けを足に巻き付けて固定すると、足の動きが抑制され集中状態を継続的に維持しやすくなります。ただし、腰に負担を感じる人は注意が必要なのと、夏場は暑いです。
【空調】
基本ですが、少し寒いくらいの状態が集中できます。暑いとどうしても頭がぼーっとしてしまうため、集中力が続きません。暑い夏場は贅沢ですが、温度設定を下げて、厚着をするくらいの方が良いです。